色々な大学の入試英文を読んでいると私大と国立大で英文の傾向の違いがあるかも、と思うことがあって、たぶんこれ誰も分からないと思うんですが、素材となる英文に手を加えているかいないかという違いがあるんです。
私大はちょいちょい修正しているのにたいして、国立はあまり修正が多くない。
修正というのはたとえば、
She naturally advocated for it. (修正前)
→She cheerfully suported for it.(修正後)
とか、
They could end up meaning you return no happier than...(修正前)
→ They suggest you return no happier than...(修正後)
とか。
英文を大量に読ませて内容理解の程度を測定する私大入試においては、難解な表現をそのまま残すよりは読みやすく修正するほうがよく、一方でそこまで長くない英文を読ませて正確に読めているかを測定する国立入試においては難解な表現は修正する必要がない、という傾向があるのではないかと予想しています。
修正といっても、ちゃんとネイティブのチェックがあるか、ネイティブが編集しているはずだし、文法上は問題ないことがほとんどなので気にする必要はないんですが、なんとなく国立大の英文のほうが題材としては良いような気がします。
こういう違いがあるからといって、私大を目指す人と国立大を目指す人で英語の勉強が変わるかというとそういうことはありません。短い文を正確に読むにしても、長い文の要旨をつかむにしても、センテンスひとつひとつを文法を使って正しく読めなければ得点には結びつかないからです。