先日、日本最古の石博物館にいってきました。
岐阜県七宗町にあり、愛知県からは空港線(41号)をずっと岐阜方面に行くと一度も信号を曲がらず到着します。一般道でいけるのでありがたいです。
こちらが博物館のタイトルにもなっている20億年前の日本最古の石・・・
といってもこの岩のなかに含まれている礫(レキ)ですので枝豆ほどの大きさもありません。赤い矢印部分がそれらしいのですが、正直どれをさしているのか・・・。
実は2019年に島根県でさらに古い25億年前の石が見つかりました。こちらは礫ではなくて石なので写真にうつっている通り目視可能です。
岐阜県の「最古の石」についてはレッキーくんというキャラクターがいまして
このような風貌をしているのですが正直これを礫(レキ)というのは無理があるのでは・・・と私は思ってしまいます。
岐阜県にせよ島根県にせよ、日本最古の石といっても何十億年前から地表に顔をだしていたわけではありません。日本列島なんてたかだか数千万年の歴史しかない若い陸地です。
何十億年前につくられた石が、一度地中にうまったあとまたひょっこり顔をだしてみつかったわけです。きっと何億年かは地中でじっと高温高圧下にさらされたのでしょう。
ひょっこり地表に現れてからきっとまた何百万年くらいはたっていると思いますが、現在の地球は熱いと感じているでしょうか?きっと寒くてしかたがないと感じているでしょうね。
この博物館は入場料300円の割に展示が結構充実していまして、
こちらは縞状鉄鉱層です。
海中に酸素を作り出す生き物(シアノバクテリア)が誕生して、海中の鉄をどんどん酸化させていったというアレです。
こちらはストロマトライト。シアノバクテリアの死骸です。
教科書によくでてくる示準化石がたくさんいます。
古生代とあるので結構昔ですね。(古生代→中生代→新生代)
こちらは新生代の化石なので若い衆です。
中新世というのは2300万年前から500万年前の時代で、このころまだ日本列島は形成過程です。
立派な枕状溶岩の写真もありました。枕状溶岩はゴールデンウィーク中に静岡で見てきたので、こちらも後日アップします。
そしてなんといっても放散虫ですね。
放散虫というのは遠洋のプランクトンで、この死骸がやまほど堆積するとチャートと呼ばれる堆積岩になります。
博物館の近くにチャートの露頭がありまして、そこも観察してきました。こちらも後日アップします。
さて、ここでみなさんに問題です。
日本列島の形成はたかだか数千万年の歴史しかないと書きましたが、実はこのチャート層はジュラ紀、だいたい2億年前くらいに堆積した層です。
これはどういうカラクリでしょうか?!このブログ本文をよく読むとあっさり答えは出てしまいます。
ヒント:海洋プレートは年に数センチずつ動いています。