月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

芸能事務所の人権侵害と自称進学校の人権侵害は全く同じ。みんな目をそらすな。

ジャニーズ事務所で数十年にわたって性犯罪が黙認されてきた件について色々ニュースになっています。人権侵害だという話です。

色々な人が「前から知ってたがそんなもんだと思ってた」と言います。

このような人権侵害はアイドルを目指す若い少年に起こってきたのであって、アイドルと無関係の我が家には関係ないとみなさん思ってます?

そんなわけないですよね?!

みなさんのお子さんが通う高校でも数十年前からずっと人権侵害が黙認されてますよね?!

補習が強制参加で欠席しようと思ったら担任と学年主任に小一時間詰められて泣かされるとか!

受験勉強に集中しようと部活を辞めたら「部活を最後まで頑張れないやつは受験もうまくいかない」などと傷つけられるとか!

私立専願の高3生がせめて関係ない補習は参加したくないと言ったら廊下に机を置かれて自習させられるとか!

共通テストが終わってC判定の第一志望に出願したいと言っても、ずっとレベルが低いA判定の大学を受けるよう面接で詰められるとか!

ジャニー喜多川がpredator(捕食者)というタイトルでBBCの特集になっていますが、高校生にとってのpredatorは自称進学校の高校教師です。

これは数十年前からずっと黙認されています。

自分の目標を目指したい塾生や自習して学力をつけたい塾生が、私が塾を開いたこの9年でいったい何人高校に邪魔されて苦しんできたか!

これが公立高校による人権侵害でなければなんなのか?

心理的な強姦ではないか?

構造は全く一緒。アイドルデビューを目指す若者も公立高校の高校生も、業界内・学校内という外部の目が届きにくいある種の治外法権のなかで、その権力者の言うことに従わざるを得ない。あるいはそのくらいの年齢の子ども達は大人の言うことは従うものだと盲目的に信じている、判断力が未熟な存在です。

だから塾生にとっての私みたいな外部の目が働かないかぎり、問題が当事者間の間で終わってしまって明るみに出ません。

でも私はあくまで第三者なので、これこれこうしたらよいとアドバイスはできますがそれ以上はできません。

いいですか!みなさんの可愛いお子さんを守ってあげられるのは私ではなく保護者のみなさんです。

「は〜また木村が面白いこと言ってるがや〜」じゃなくて、有事の際には保護者のかたがはっきりと高校教師に「おたくのやってることは人権侵害だ」と伝えてください!

「前から知ってたがそんなもんだと思ってた」の積み重ねでいつまでも高校生が苦しんでるのですよ!

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やらないことを決めよ

高2の文系の塾生(高1の4月入塾)で1人、数IAIIBのほとんどの分野を終えました。

理系だと公立高校でもこのくらいの超スピードでIAIIBを終わらせてとっとと数IIIに突入するところも少なくありませんが、文系の場合文系補正を考慮すると超超スピードということになります。でも教えている感覚だと、そんなに超超スピードという感覚はなくて、この1年5ヶ月でひたすら淡々と進めた印象です。

もちろんこの塾生だけ特殊な教え方をしているわけではないので、毎回の授業で5-6題(一週間で10-12題)をむらなく進められると誰でもこのくらいのペースで進められるはずなんですが、それを長期間継続できる人は限られます。

1週間だけ頑張るなら90%くらいの割合でできますが、2週となると81%、3週となると73%、・・・という具合にどんどん難易度が増します。

うまく進めるには、やることを明確にするのはもちろん、やらないことを決めることのほうが大事かもしれません。公立高校はたいていの場合「予習」だの「復習」だのたくさんのタスクを指示してきます。これらのタスクのなかには、学力向上に関与するものもあればしないものもあります。基本的にはしないもののほうが多いです。

効率の悪いことをやらずに、効率の良いことに絞るのが少ない時間で結果をだすコツです。

これを見極めるのが、また難題ではあるのですが。

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礼儀でしょ

高校生諸君は、みなさんの保護者が(私のblogの影響で?)「塾代を払ってあとは口をださない」という黒子に徹していることに感謝して、さっさとエンジン全開で勉強してください。

みなさんの人生で「毎月5万円を成長のために投資する」ことは大学受験が最後になる可能性が高いです。大人になったら自分で自分のためにお金を払うことになりますがそうなると5万円なんてとても払う気にならないでしょう。

子供という自分以上に大切と思える存在だからこそ払える金額です。

みなさんの同級生はほとんど塾通いしているでしょうし、中学時代も塾にいくことを普通のことと考えていたはずです。

でも普通じゃないです。

高校生諸君は多少なりとも親が少なくない金額を払っていることにプレッシャーを感じて、塾での授業に集中して、その前後の自習生活を真摯に取り組むというのがお金を出してもらっている身分としての最低限の礼儀です。

それが分かったら保護者のかたに「いつもありがとう」

 

などと言わないでいいので黙って自習せよ!

毎日チャートを解け!

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反動2

全力疾走したら疲れて休憩したくなるのと同じように、勉強でも勉強しすぎるとその反動で勉強をしたくなくなる時期が生じます。

高校受験を終えた高校1年生などはその代表的な時期でしょう。高校受験を終えてからも勉強量が落ちない人をこれまで見たことがありません。

それが人間らしさなので保護者のかたは(ご自身のことを棚に上げて)子どもが勉強しないことを嘆く必要はありません。お腹いっぱいになったら誰もそれ以上口にものを入れられないのと同じ状況です。

その後、人生の目標などがあって大学受験にモチベーションがある人は早い時期に勉強量を回復していきます。一方であまり目標がない人は勉強量は回復せず、低空飛行を続けます。

そういう場合保護者のかたはどう声をかけたらよいでしょうか。

もちろん何度もblogで書いているとおり私の答えは「放置」です。

高校生くらいの年齢になるとモチベーションは他人に与えられるものではなく自分でみつけるものになります。自分で人生の目標を見つけてそれに対して行動していくことで、自分とは何かを認識してアイデンティティを確立していきます。

親がなんといおうとノイズにしか聞こえません。

中学時代は微妙な年齢です。

親が無理矢理やらせることもギリギリできなくはありません。

でもこの時期に勉強を無理強いすると高校受験までは乗り切れますが、高校受験終了後に緊張の糸が切れるとともに、精神的に病む可能性が高いようです。

いつまでも親が口だししていると行動基準が「自分がどうしたいか」ではなくて「親がどう思うか」になり、価値観が養われずに成長の機会を失います。

しばしば保護者のかたは「受験で失敗させたくない」とおっしゃいますが、受験の成否と成長の機会のどちらが貴重なことなのか天秤にかけてほしいです。

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反動1

8月中はずっと働きづめで、7月までは大学での勉強づめで生活してきたので、その反動で今は毎日小説を読む日々を送っています。

小説は登場人物の気持ちを擬似的に体験できるので、人の気持ちを理解するのが苦手な私にとっては教育的な存在です。

小説は実在しない空想のことだから学ぶ価値なんてないのではという反論があるかもしれません。では、目の前に見えることや教科書で学ぶ自然科学は常に真実でしょうか?

人間が目でみていることは網膜が受け取った電磁波を脳が処理した情報にすぎないし、私たちが学んでいる自然科学なんていつ新しい理論がでて「今までのこと全部間違いでした〜!」となるかわかりません。

数十年前には海洋プレートが大陸プレートに沈み込んでいくなんて誰一人考えていなくて、世界中は沈降&隆起を繰り返していると考えられていたわけで、数十年前に地学を勉強した人は間違えた理論をひたすら勉強していたわけです。今のところ地球内部は液体の外核と固体の内核になっていると言われていますが、50年後に「実は地球内部は空洞でした」という新しい理論ができるかも?

結局、目で見ていることも、自然科学も、小説のストーリーも、不確かであることに変わりないし、どれも結局は脳で考えてイメージしているという点で同じです。

 

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