月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

中学生は塾に行かないでも良い?かどうかを大学受験から考える

中学生を塾に通わせるかどうかというのは悩むところかもしれません。塾に依存してしまうのではないか、費用がかかるのではないか、自分で出来るのではないか・・・。
私の意見では、行くべきではない塾が存在するものの、そこ以外については行っても行かなくてもどちらでも良いと考えています。日々大学受験について考えている身としましては、行くにせよ行かないにせよ、①自分で考え、②自分で努力し、③結果を出す、という成功体験をすることが必要です。これらを体験できるのであればどっちでも良いです。
行くべきではない塾
厳しい塾は行くべきではありません。「厳しい」というのは色々な解釈が出来ますが、授業の進度が速いとか宿題が多いとか、そういうイメージで考えてください。もちろんこういう厳しい塾というのは、厳しいが故に成績(テスト、内申点)が伸びることのほうが多いでしょうから短期的に見ると極めて合理的なんですよ。それこそ中学1年から3年間通い続ければよほどのことが無い限り地域で一番の進学校に合格するのではないでしょうか。もちろん通うだけではだめで、ひたすらその厳しさについていく必要はありますけれども。
短期的に見ると合理的と述べたのは、もちろん長期的に見たときに非合理的だと言いたいからです。厳しいというのは決められた量の勉強をきっちりこなさなければならないからであって、言い換えれば「何をするか」自分で考えなくてもすべて与えてくれるわけですから、受動的な勉強と言えます。それを続けた結果、合格を手に入れてしまったらどうでしょうか?「やることを与えられれば出来る子なんです」という、果たして良いのか悪いのかまったく分からない高校生の出来上がりです。
それ以外、どう考えるか
このロジックで言えば、厳しい塾であってもそれについていくことが容易で、宿題をこなしても時間に余裕があって勉強に工夫の余地があるのであれば、厳しい塾にいく選択もアリですね。それ以外についてですが、基本的には生徒本人に、より高い学力を得たいという意思があるのなら塾探しを開始したら良いですし、無ければ無理して行かせる必要もないでしょう。中1くらいであれば保護者主導で通わせるのも個別の事情を判断してありなのかなと思いますが、中3にそれは子供扱いしすぎですから、塾のチラシを見せたり話題を振っても興味無いようであれば不要です。今まで出会ったことはありませんが「子供が勉強しない!」と言って塾を探すのであればまず自分が勉強しているか見つめ直すことからですよね。親が勉強していなければ子もしませんよ。もう一つ、見極めなければならないのは、友達が行っているからなんとなく僕も/私もというケース。これは一見自分が考えて意見しているようでただ流されているだけですから、文字通り受け取るのは危険です。
塾の探し方
まず厳しい塾は除外するとして、どのように塾を選定したら良いでしょうか?中学生の場合は物騒な世の中ですから通学・送迎の問題を考えると自宅近辺から絞ることになるでしょう。前述のとおりあまりに厳しいところは除外するとして、個別指導も同じ理由で除外したいところですが、私自身個別指導というのがどんなサービスを提供しているのかあまりイメージできていないのでよく分からないのが本音です。おそらくは教材を渡されて、1-2とか1-3くらいで教師がついて分からなければすぐ聞ける、くらいの内容かとは思いますが分からなければすぐ聞けるというのは勉強で最も尊い「考える時間」が無くなるわけですからメリットではなくてデメリットです。例外としては一度つまづいてしまって英語も数学も意味わかりません状態であれば個別指導で集中的に0→1の状態をつくるのはありかもしれません。私の塾も、つまづいてしまっている生徒向けにはそういうサービスを提供しています。
では個別を除外して次は・・・
と書こうと思ったんですが中学生向けの塾は本当にわからないのでやめます(笑)
その代わりに、中学生向けの塾についてよく知らない私が中学生向けの授業を半年間提供した結果の進化の過程をご紹介します。
私の考える通過点としての高校受験対策
開始当初は英数とも市販の教材を使って高校生に教えるのと同じように、やや難しい内容を教えるようにしていたのですが、あまり難しい内容を教えても意味が無いことに気づきまして教えることはやめて演習に比重を置くようにしました。数学ならいくつか例題を解いて見せてから、類題をひたすら解いてもらう。英語は教科書を全訳させてから解釈の誤っている部分は文法的に説明して、その後何種類かの問題集を利用して暗記をしてもらう。こんな感じです。
夏休み後半からはさらに進化しまして、これまで私が行っていたテキストの選定は生徒と考えることにしました。私が選定するのでは「与える」勉強になってしまいますからね。たとえばある生徒で「教科書の英文は分かるが、初見の長文を読むのが苦手」という悩みがありまして、英文法と単語については問題がなさそうだったのでいくつか長文対策の参考書を取り寄せて中身をざっくり説明したあと選んでもらいました。最終的には塾に教材コーナーを置いて、勝手に選んで勝手に勉強してもらえるようになれば冒頭で述べた①〜③が実現出来ます。これなら限りなく野生に近い塾になれそうです。
 
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清須市の大学受験 相伝学舎

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