月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

弱者の戦略

昨日、ロシア対スペインの試合を後半から見てました。ひたすらスペインがパスを回して、ロシアが守るという試合で、スペインのパス回しが抑揚のないものだったので「なんだこの退屈な試合は・・・」というのが第一印象でした。

で、世界ランクでロシアが70位にたいしてスペインが10位ですから、ロシアは圧倒的に弱者です。弱者の戦略として、「ひたすら守って守って、たまにカウンターを狙って、でも基本的にはPK戦狙い」というのが読み取れました。

でもサッカーの試合って前半後半で90分、延長戦が15+15=30分で120分あるわけですから、「どっかで点取られちゃうだろ、常識的に考えて」などと思いながら見ていたんです。2分に1回攻撃をしかけるとして、120分あれば60回です。攻撃の成功率が2%だとしても、少なくとも1回攻撃が成功する確率は1-(0.98)^60=0.7、70%です。

が、入らない。ロシアはひたすら守る。ロシアが開催国でホームということもあり、スペインの攻撃中はひたすらブーイングで、スペインの攻撃をふせいでクリアすると大歓声、という120分でした。

そしてPK戦に持ち込んで、なんとロシアのキーパーが2本止めて、スペインに勝ってしまったのです。

これをみて、超感動しました。

私を含む平民というのは基本的には弱者です。私がやってる個人塾なんて吹けば飛ぶ完全な弱者であるし、公立高校の生徒が大学受験に挑むのも立場は弱者の場合がほとんどです。

塾の市場なんて河合塾とか駿台みたいな大企業のプレーヤーがいくらでもいるし、大学受験は中高一貫の私立高校生が主役の戦場ですから、塾をやるにせよ受験に挑むにせよ、まず自分が弱者の立場にいることを認識して、そのうえでどうやって勝ちを狙っていくかを考えなければいけません。

弱者の戦略というのは基本的には絞りを効かせて一点突破です。私ならブログで情報発信しまくって、共感してくれる3%の人(宿題やっても仕方ないっしょって考えている人)に私を見つけてもらうというやり方になるし、受験であれば第一志望を決めてその大学の問題を解けることだけを狙って勉強するというやりかたになります。

ロシアの場合それが「ひたすら守ってPKに持ち込む」というものだったのです。

「ひたすらブログを書いて書いて共感してくれる人に見つけてもらう」とか「第一志望のことだけ考えて勉強する」とか「内職して内職して合格最低点をとる」みたいなことと、めっちゃ重なって見えて、泣けました。笑

 

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp