先日、東京の湯島天神にいってきました。
受験の配点は各大学が合格している表配点のほか、実は公表されていない裏配点というのがありまして、裏配点によると実力点が70点で、運が30点の合計100点になっています。どれだけ実力点を稼いでも、運が悪い人は合格できません。
その運の点数を高くするためには毎日徳を積むしかないのですが、内職ばかりしている人間は当然徳が減ります。補習欠席者や自由登校者の徳はゼロといっても良いでしょう。
なので、その減った分の徳を補うためにも、神様にお金を払って宜しくお願いしますと挨拶する必要があります。
そこで、みなさんがお賽銭をしている横を通り抜けて建物の中にはいって、ちゃんとしたお金をお支払いして「これでお願いします」という話をすることになります。
合格祈願の祈祷ってやつです。
今年ではや4回目となりましたが、今年もまた滞りなく神様に上納金を差し出すことができ、無事「日本中で、当塾の生徒だけは第一志望に合格できるようお願いします」とお祈りすることができました。
さて、この湯島天神というのが左うちわの殿様商売の権化みたいな神社でございまして、それはもう接客態度がウンチで毎回確実に不愉快な思いをさせられます。
誰一人!愛想良くまともに受け答えできる人がいません。
そのことを、よくマクロ環境分析で用いられる5F分析で考えてみたいと思います。
5F分析とは?
自社の取り巻く環境を、以下の5つの観点から考えていく分析手法です。
1. 新規参入が多いか?
2. 他社と競争が激しいか?
3. 代替品が多いか?
4. 仕入れ先の立場が強いか?
5. お客さんの立場が強いか?
あんまりピンとこないと思いますので、当塾の5Fをご説明します。
1. 新規参入が多いか?
多いです。高校生相手といえど、塾なんていくらでも新規出店があります。
2. 他社と競争が激しいか?
激しいです。高校生はチャリ圏内のみならず電車で通える範囲で塾を検討するので、当塾以外にもいくらでも比較検討先があります。
3. 代替品が多いか?
多いです。愛知県では管理教育校が一番の代替品です。そのほかスタディサプリなどのサービスもあります。
4. 仕入れ先の立場が強いか?
これはほぼ関係ありません。塾は仕入れゼロですから。
5. お客さんの立場が強いか?
当塾の場合は、blogを読んである程度塾の方針ややり方にご理解いただいている生徒やご家庭が多いので、いわゆるモンスター客みたいな人はいません。
こんな感じです。一生懸命頑張らないと、資本主義経済で生き残っていけません。
では、湯島天神の5Fはどうでしょうか。
1. 新規参入が多いか?
ありません。「学問の神様の神社、新規開店!」なんてチラシみたことあります?
2. 他社と競争が激しいか?
湯島天神クラスになると指名一点買いのお客さんが多いはずです。ほとんど比較されないでしょう。
3. 代替品が多いか?
ありません。
4. 仕入れ先の立場が強いか?
祈祷は原価ゼロです。
5. お客さんの立場が強いか?
弱いです。湯島天神のありがたい絵馬を買わせていただく感じです。そして毎年受験生はごっそり入れ替わるため、リピート率を上げる必要もありません。
どうでしょうか?ずいぶんとマクロ環境が違うことがおわかりいただけたでしょうか。
以上のマクロ環境からいって、湯島天神のスタッフのみなさんの接客態度がウンチレベルになるのは必然的です。なんの努力もしなくても、ただ最低限のサービスを維持していけば、困ることなんてありません。
左うちわの殿様商売といって良いでしょう。
勉強になりましたね。
ビジネスで使われる分析手法は、5F分析のほか4P分析(プライス、プレイス、プロダクト、プロモーション)、AIDMA、AISASなどいろいろありますが、ようは「場合分け」です。
現状分析をして打ち手を考えようというときに、思考に抜け漏れがないようにうまいこと場合分けしたものが、各種分析手法です。
ま、そんなことどうでもいいので、神様よろぴく〜
今年から場所を変えてパタリロポーズすることにしました。