月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

二次試験対策どれだけとりくむか問題

国立大学は共通テストと二次試験の2つのテストを受験することによって合否が判定されます。

共通テストは多くの大学で7科目あり、二次試験は学部や大学のレベルによりますが3科目前後の受験になることが多いです。

そのため普段の学習をどの程度共通テスト寄り、あるいは二次寄りにするか考える人もいると思いますが基本的な答えは

・二次配点比率が高いほど二次対策寄り

・理数科目が多いほど二次対策寄り

です。逆に、

・共通配点比率が高いほど共通寄り

・語学、社会科目が多いほど共通寄り

とも考えられます。

たとえば名古屋大学工学部などは「二次配点が高い(共通:二次=600:1300)、理数科目多い(英数物化)」なので、普段の学習は基本的には二次試験を意識したものになります。名大工学部以外にこの条件を満たす大学は

・名大経済

・名市大経済

・名工大全部

・岐阜大工学部

などがあります。これらの大学は共通テストでボーダー(C判定)をとっても二次でひっくり返る可能性が十分あるし、逆にボーダーが取れなくても二次でひっくり返せる可能性があるので、二次試験を想定した学習を進めていくのが得策です。

この表は名大工学部の合否追跡調査ですが、"ボ"マーク(C判定)の16 8というのが合格者16名、不合格者8名、を意味しています。"ボ"近辺であっても、合否が偏っていないのが特徴です。名大工学部志望ならC判定にギリギリ届かないくらいでも出願して十分勝算があります。

 

逆に、これらの大学以外はほとんどの場合「共通配点比率が高い」ので、勉強の主眼は共通テストに置かれます。例えば岐阜大教育学部数学は共通:二次=450:400で、共通寄りです。

追跡調査を見ると、"ボ"未満だとほとんど合格していません。それでも二次試験で数学が必須なのでボより上でも逆転されてしまっている人がいます。岐阜大の二次試験の数学は標準〜やや難くらいなのですがこれくらいの難易度の問題だと数学のできるできないでかなり差が付きます。ちなみに当塾で数学の授業を受けておいていただけると数学の良い答案を書けるようになるので、二次比率高め&二次に数学アリの場合にC判定でも合格することが多いです。

さて、同じ岐阜大学でも数学が必須ではない教育学部社会を見てみると

こんな感じで、"ボ"より上だと不合格者がいません。C判定で出願したらよほど二次試験中に腹痛にでもならない限り、大丈夫ということです。ちなみに以上は全て前期の話です。後期はそもそも混沌としているので、合否はもっとぐちゃぐちゃです。

以上、追跡調査によるデータの不完全性はあるにしても、共通テストと二次試験の対策をどう考えるかの指標には十分活用してよいはずです。

高校受験と違って、大学受験はがむしゃらに勉強するのではなく、合格最低点をどうやって上回るかの作戦段階が超大事です。塾生でこの点で不安があれば随時ご相談ください。

 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
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