月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

現実逃避のカンニング

現実逃避が最近のトレンドのように思いますが、みなさんにも分かりやすい例を一つ。

当塾の英語の授業は受講して1年くらいのところから入試英文の和訳演習に入ります。この和訳演習は合計で80本くらいのシリーズ物になっていて、毎週1本ずつ演習を進めていきます。

この和訳演習をさせると、誰がどのくらい英語の読解力があるか良く分かるんですが、かつて「この生徒の学力にしてはあまりに答案が上手すぎる」ということがありました。これは学力向上のサイン・・・にしては、飛躍しすぎ。さすがにこちらは同じ英文を何十回も添削していますし、塾生の学力はつねに正確に把握しているので、それがカンニングかどうかなんてすぐに分かります。というか私が作った解答例とほぼ同じ言い回しだし。

「あなたこれ、答えみたでしょう」

と聞くと、「qあwせdrftgyふじこlp;」としどろもどろ状態。

うちの塾は学校と違って成績をつけるわけではないので、カンニングされたところで塾生側にも私にもメリットは1mmもありません。

それなのにカンニングするなんて、こいつの脳みそどうなってるんだ?と思って、「これ以上嘘つくなら今日で授業終了」と伝えたところ謝ってきたので一応その後も教え続けましたが・・・。

私は嘘をつかれるのが嫌いなので、あのときは腹が立ちました。

高校生相手にムキになるなよって話ではありますが。

しかし当時は分からなかったんですが、たぶん彼は「英語ができない自分」を受け入れられなかったんでしょう。3年前ですのでもう現実逃避トレンドは十分始まっている時期です。そういう、一歩背景に踏み込んだ考察が当時の私にはできませんでした。

ちなみにこの一件以来、当塾では英語のカンニングはなくなりました。そもそもなぜ和訳問題でカンニングができたのか?実は当時は和訳の答え&解説を1年分冊子にして配っていました。いちいちプリントするのがめんどくさかったからです。翌週の解説をみるやつがいるなんて全く想定していませんでした。

今はその配布方式はやめて、答え&解説は1枚ずつ演習後の配布にしたのでカンニングしようにもできません。

 

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