月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

小さなことでも自分で判断せよ 2

判断の機会を多くもってもらうためには、積極的に放置することが必要です。おまえの塾は月謝をもらって放置するのか!と言われたら、yesです。月謝をいただいて、放置します。

教える側からしたら、宿題やテストを多数あたえて、やってこなかったら罰として再テストや提出課題を増やして・・・という指導をするのはラクだし不安がありません。課す量を膨大にしておけば、勉強量100のうち身につく量が30だとしても放置して20になるよりはマシだという考えです。ちょうど、メガバンクが大量に新卒を採用して入社後の厳しい営業ノルマに耐えられるのが10人に3人いればいいかな、みたいなのと同じです(実際の歩留まりは知りません)。

しかしこれは私のポリシーに反するし、そもそも宿題漬けにしてほしいのなら皆様の大好きな面倒見の大変素晴らしい高校の言う通りにやっていれば良いのであって、わざわざ塾にお金を払う必要はありません。

話はちょっとそれますが私は高校受験に多額の塾代をつぎ込んでおいて大学受験になると無料の高校任せというのが不思議で普通は逆だろうと思っていたんですが、結局中高生とその家族のニーズというのは管理して欲しいというところにあるのだと考えれば、納得がいきます。

さて、では放置した分何をするのかというと授業で教えることと自習の方向を示すことの大きく2点です。

授業では、普通に勉強していたら軽視しがちなことを強調します。andが大切だとか、二次関数が大切だとか、そういうところです。勉強は基礎が大切とはよくいったものですが、本当にその意味を実感している中高生などいないに等しいので、そこは週に1回なり2回なり授業で強調することに意味があります。

しかしどんなに素晴らしい授業であっても週に2時間受けただけで学力が上がるほど大学受験勉強は簡単ではありません。それは、東進や河合塾などの有名講師の授業であっても同じことです。授業2時間きいたら家で20時間できるか?という意識でやってほしいです。家で何をどうやって勉強するかはある程度効率的なものを示せます。blogで再三述べているとおり、青チャート5回やれとかそういうことです。こと数学に限って言えば、宿題で多数の問題にあたらせるよりも同じ問題を何回も繰り返して、繰り返すごとに意味を理解していくということが学力につながるし、数学が楽し感じると思います。

英語も数学も、自習の内容というのは3ヶ月に1回くらい生徒と10分くらい話せれば修正が出来るものなので、自習の内容についてあれこれいうことは3ヶ月に1回くらいしかありません。それも高1のうちで、高2になって波にのってしまえば半年間話をしないでも勝手にすくすく育っています。

ちなみに塾ではテストや宿題が完全にゼロなのかというと、ゼロではありません。今年の高1は数学の単元を教え終わると2週間後にテストを実施する、というリズムでやっているし、たまに「これノートに写しておいて」といって写経?を宿題にすることがあります。「例題10〜20番まで自分で計算できるようにしておいて。次回テスト 」みたいなこともあります。たまにというのは2ヶ月に一回くらいです。宿題はやらせっぱなしでチェックしません。

では、放置して学力が伸びるのか?木村の高校の同級生のように「宿題がなくて天国だぁ〜」といってアホにならないのか?その答えは・・・

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp