月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

英語はこうやって教えています 3

so that, such thatについて理解を深めてみましょう。

たとえばこんな例文があります。

 

What does a man do when such things happen?

 

このsuchはsuch thatの構文ではありませんが、suchは「そんなに」が基本ですから、suchの示す程度はどこにあるかというのを生徒に考えてもらうことになります。この例文でいえば、この文より以前のセンテンスに「そんなこと」が示されています。

次に、公式通りの例文でいうと

 

They have a special claw that is shut with such speed that it creates a bubble with extremely low pressure. (熊本大)

 

というものがあります。公式通りに訳せばOKです。でも、such thatやso thatが公式通りに登場するシーンって入試英文を読んでいるとそんなに多くないですよ。soは「だから」という意味で使われることが多いし、suchは圧倒的にsuch as「〜のような」です。

so that構文が使われるときは公式から変形していることが多いんです。

 

So lucky are we that we can easily come to believe that.... (東北大)

 

これくらいなら、「私たちはあまりに幸運なので・・・」と読めるかもしれませんが、

 

So much of the earth itself remained unexplored, that these creatures would be found in...(お茶の水女子大)

 

のthatを解釈できますか?まあ、この流れで見せられたらso that構文じゃんって見抜けるかもしれませんが、長文のなかでぱっとこれを見せられたら

「このthatは何だろうか?関係代名詞でも同格の接続詞でもないし・・・あ、文頭のSoの程度が本文以前に示されていないから、soの程度を示すthatのことか」

という風に英文法を使うことによって、so thatを見抜けるわけです。

soやsuchというのは「そんなに」が基本ですから。「そんなに」の程度は、前になければ後ろにあると考えるのです。この思考回路が備わっていれば、次の英文も読めるはず。

 

He who has so little knowledge of human nature, as to seek happiness by changing anything but his own dispositions, will waste his life in fruitless efforts,...(北九州市立大)

 

「as to-ってどういう構文だっけ・・・so little knowledge『そんなにわずかしか知識を持たない』のsoの程度がまだ示されていないから、as to-がその程度を示す用法なのかな?『自分の性格をかえること以外ならどんなことでもして幸せを探し求めようとするほど、人間の性質についてちっとも知識を持たない人間は・・・』で良さそうだ」

 

so thatやsuch thatの本質は、soやsuchが「そんなに」という意味である、ということが分かって頂けましたか?文法の問題集にのっている英文法をどれだけ暗記しても、読解力がつくわけがないというのも、イメージできると思います。

たしかに英文法は大事ですが、覚えた英文法を長文読解の時に活かすためには、それ専門の勉強をしなくてはいけません。全統の偏差値55前後でうろうろする人というのは、文法はだいたい覚えたけど、その活かし方を勉強していないのが伸び悩みの原因です。

 

清須市の大学受験 相伝学舎
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